影のない街


町を赤錆の色に染め

抱えた痛みにまぶたを閉じる


もう少し

昨日がやさしければよかったと


もう少し

明日が遠ければよかったと


君がつぶやいても


光の粒が踊る音は

まだ

手の届かない遥かのかなた