カタハネノコイバナ

近くなったわけではない

距離はそこになく

時間の存在感が希薄だ


遠くなったわけではない

感情はむしろ濃く

空間の存在感が明白だ


手紙を書けば煩がられ

電話をかければ疎まれる


そんな日々に足をとられまいと

ぶるると何かを払いのけ

空を彷徨っている