雲の穂先をほどいては

雲の穂先をほどいては

小皿にころがす罪の種

誰とも知らぬ悲しみの

矛先向ければ風淡く


光の名残りを投げ入れて

飲み干す酔いに身をまかす

行方知らずの悲しさも

指で辿れば風白く


雲の穂先をほどいては

小皿にころが

罪の種

誰かと交わした約束を

舌にのせればまだ甘く