わたしの白い吐息がわたしの白い吐息が窓の外へはらはらとこぼれていったのです春のはじめに雪が降ってもわたしを寒くすることはもうできないでしょうわたしの白い吐息が時の外へはらはらとこぼれていったのです春のはじめに雪が降ってもわたしを悲しくすることはもうできないでしょう24Mar2017夢
ごしごしごし時々ほんとうにごくたまにごしごしごしおもて側からうら側から襞のところまでよくよく泡をたててごしごしごしできることなら生まれたてのようにまっさらにごしごしごしとやりたくなるのです自分から自分をひっぱりだして23Mar2017そんなものでできてる
母の母水底の鏡をのぞきこんでおりますとねチョコを削りながら静かに彼女は話し始めた後悔やら破れた恋やら忘れてた夢やらたまに浮かびあがってくるんですよとっくのとっくに昇華したとばかり思っていたのですがねそんなに完成も成熟もしてなかったそんなとこでしょうかね大真面目を装って実は拗ねている素敵な先輩なのです時には拗ねたほうが元気になれるわよとウインクしあってカプチーノで乾杯したのはここだけの話です22Mar2017ふたり
春休みのふたりそれはまた難儀やったねえほいじゃけえあんたの栄養になったじゃろお母さんお父さんうん無事に着いたよおばあちゃんにも教えてあげたのぼくが頑張ったことうんだいじょうぶいっぱいお話したよこの星の上でせっかく出会ったんじゃからかみさまにも母さんにも父さんにもともだちにもじぶんにもよ〜くよ〜くありがとうをしんちゃいよそしてね僕がありがとうって笑ったらおばあちゃんもにっこり笑ってくれたよあんたにも言うとかないつもありがとうね21Mar2017ふたり
きみってひとはきみってひとはいつまでもいつまでも服からとれないコロンの香りみたいだ前ぶれもなく鼻先をかすめていたずらっぽく笑うんだひどい言葉ばかりだったのになんで忘れられないんだろね冷たい仕打ちばかりだったのになんで思いだしちゃうんだろねきみの不器用な愛し方がなつかしいよとても20Mar2017切ない気持ち
星を食べながら星を食べながら星に食べられながらこの命を抱きしめるどこにいても誰といても星を食べて星に食べられてこの命を燃やすひたすらにひたむきに食べて食べられてどこにいても何を見ていても誰もいなくなっても19Mar2017そんなものでできてる
わたしのみつけたいとしいひとはわたしのそだったいとしいまちではすべてが歪んでいたのです星と糸をみるみるはりめぐらせてだれもがじょうずにうそをつくわたしのみつけたいとしいひとはすべてを受け入れてくれましたことぼをみるみるふくらませてはいつでもじょうずに嘘をつくだから今は正直でいればいいとぎゅっと抱きしめてくれました18Mar2017ふたり
儚くてさびしいきれいな思い出だけをとりだしたかったのに忘れたいことまでいっしょにくっついてきてしまった人はデジタルのようにはいかないんだねだから脆くてだけどしたたかでそして儚くてさびしい16Mar2017そんなものでできてる